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箱根甲子園

箱根昔ばなし【蛙の滝(かわずのたき)】

2023/06/23

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湯坂山から早川に注ぐ沢の中程に、今も滝があります。

昔むかし、その滝は村の人々にとって、生活に欠かせない命の水だった。

どんなに日照りが続いたときでも、岩の間からこんこんと湧き出る水は、

枯れることがなく、とうとうと水音たてて流れ落ちていた。

村人たちはすっかり安心しきっていた。

ところがある年の夏は、いつになくひどい暑さだった。

来る日も来る日も日照りが続き草木はしおれ、滝も水が細ってきた。

『さあ、えらいことじゃ。水が枯れてしもうたら命にかかわる』

心配した村人たちは総出で雨乞いをしてみたが効き目がない。

畑の作物は枯れかけ、村には悪い病が流行って寝込む人たちが増え

村人たちはなすすべなく途方にくれていた。

するとある晩、村の長老の夢枕に年老いたカエルが立って、

『わしは滝にすむカエルじゃが、滝のまわりに木がないために、

 この暑さにまいっておる。もし、滝のまわりに木を植えてくれたら

 村人たちの難儀を救ってやろう』

そう言い終えると忽然と姿を消した。村の長老が驚いて灯りをつけると、

枕元の畳はぐっしょり濡れてカエルの足跡が縁側に点々とついていた!

長老の呼びかけで、あくる朝、村人たちは総出で滝の周りに木を植え始めた。

すると植え進むうちに、一匹また一匹とカエルの鳴き声がおこり

植え終わる頃には、大合唱になった。大合唱はやがて雷鳴に変わり、

たちまち大粒の雨が降りはじめた。待ちに待った雨が降ったのでした。

そのおかげであくる日には畑の作物はよみがえり、病気で寝込んだ人も

元気を取り戻したという事です。その滝は今でも蛙の滝(かわずのたき)

として周囲の緑を潤しています。

 ↓↓ 地図 ↓↓

http://goo.gl/maps/iDcpSG94JdxVMRrTA


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