スタッフがお届けする現地ブログ

勝浦 レストラン 杉山 浩一 のブログ一覧

勝浦

2026/04/17

房総コーヒー探訪記 その4

勝浦の朝市を訪れて 「千葉県の裏観光案内人」と称される古本屋さんに出会い、 房総コーヒー探訪記がはじまりました。 古本屋さんの手作り観光案内の本を手に取って 絶対このお店に行きたい!と思ったところへ 今回ようやくたどり着くことができました。 「ようやく」というのも 実はこのお店に伺う前に かなり念入りに予習をしておりました。   古本屋さん(暮ラジカルデザイン編集室)の出版されている 「BOSO DAILY TOURISM Ⅱ」という本がございます。   その本にはカフェの店主の思想背景に迫る文脈として 千葉県にあります小さな美術館 museum as it is が紹介されており、 まずそこを見ておくべきだと考えました。 そしてそれは千葉県の奥深さを知る深い体験となったのであります。   ミュージアムアズイットイズ https://share.google/RfEltBUS7nTEVw7js   その美術館の空間は、 自分の視点を完全にずらしてしまう感覚を与え、 おそらく作品そのものよりも どこに自分が存在しているかの方が より意識させられる設定といいましょうか。 美術品を鑑賞するという普通の美術館とは あきらかに違うコンセプトで運営されているのであります。   このような試みが受け入れられる地域性というのは とても独特なものを感じる次第なのであります。   この斬新な姿勢を同じく感じられるのが 長生郡長生村にある 『KUSA.喫茶 自家焙煎COFFEE+PAN』という お店でございます。   KUSA.喫茶 自家焙煎COFFEE+PAN.   https://share.google/lO6iXKLH8p2du35FY   お店に入り、大きな長い窓のあるカウンターに席を取りました。 中庭の見えるとても静謐な空間です。 店内にはギャラリースペースがあり、 KUSAさんがコラボレーションして生まれた作品などが並んでいます。   注文したコーヒーは大きなカップになみなみと注がれていまして なぜが立ち上る湯気までもがデザインされたかのように感じられました。   店主の姫野さんにお話を伺うことができたのですが わたしは突飛な質問として 「もしコーヒー屋さんでなかったとしたら 何になりたかったですか?」 と投げかけてみました。 すると 「詩人になりたかったです」 とお答えをいただきました。   なるほどと思いましたのは 店主が自らのお店を「前衛的コーヒー」と紹介されており また本の中では、お店を修道院のような場であるとイメージされていて 店内の雰囲気、BGM、コーヒーの焙煎具合までが 詩的、芸術的感性を彷彿させていました。 千葉県のディープな文化を担っているといっても過言ではない 素晴らしいお店でございます。   これからもまだまだ 房総エリアの魅力をコーヒーという窓から 覗いてまいりたいと存じます。

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勝浦

2026/03/18

房総コーヒー探訪記 その3

「なんにもない」が最高の景色 房総の自家焙煎珈琲のお店をめぐる連載で3回目をお届けします。 前回ご紹介いたしました珈琲抱さんで お店のご主人に観光地のおすすめを伺いました。 その中で館山はかなり景観が違うのでおもしろいとお話しいただき、 さらに突っ込んで、おすすめの場所をお聞きしますと 一軒珈琲屋さんを紹介してくださいました。 珈琲屋さんが他の珈琲屋さんを紹介してくださるというのは本当に珍しいことで そこにはやはり珈琲愛というものがあってこその出来事だと改めて思い至ります。 そこで私は館山にその珈琲屋さんを訪ねてまいりました。 ブロワ珈琲焙煎所というお店でございます。  BLOWER COFFEE ROASTERY   https://share.google/uHvIi7i3IMWmUOqaU 館山はやはり南国的な空気感の漂う素敵なエリアで、 初めて来たときはとても感激致しました。 ブロワ珈琲焙煎所さんは外観的には倉庫を改築したような感じでしたが 店内に入るとまるでアニメーターが夢の珈琲工場を描くとこうなる、 というような古い器具や機械が遊び心をくすぐるように配置された 素敵な空間となっていたのでした。 ご主人にお話を伺うと、東京からの移住でお店を開いたということで、 さらに奇遇なことに 東京に住む前は兵庫県にお住まいだったということです (私は有馬六彩からの異動だったので)。 館山を選んだ理由としては、 やはり館山が好きだからということでしたが 館山のおすすめの観光スポットを尋ねると 「特にないよ」とのお答えだったので意外でした。 でも特に何もないところが良いところで 生活に溶け込んているところの方が魅力的だと教えていただきました。 ブロワ珈琲焙煎所さんはまさにその様な場所だと感じまして、 お店も10周年になるということで 地域に溶け込んでいる大切な観光スポットになっていると存じます。   房総にまいりまして、 心温まる珈琲をいただけたら それだけでも素晴らしい観光のひとときであると わたくし個人的に思う次第でございました。

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勝浦

2026/02/15

房総コーヒー探訪記 その2

それは「たまたま」なのか 「運命」なのか   連載で投稿しております、今回2回目は 勝浦朝市で出会った古本屋さんに 直接おすすめいただいた珈琲屋さん   珈琲 抱(Hug)さんを尋ねました。       ハーヴェスト勝浦から大多喜町の方面に 車を走らせまして細い道を入ったところに 小さな古民家を改築した かわいいお店がありました。   店内は小さいながらもアートな雰囲気が漂っておりまして、 窓枠や調度品が何か研ぎ澄まされたものを語っているような感じが致しました。   私がカフェに行って必ず真っ先に見るのは カフェにどんな本が置いてあるかです。   店主の思想や志向するものが 一番露出されてしまうところで Hugさんの本棚にはさすが 珈琲の専門的本や芸術系の本が並んでおりました。   コーヒーをいただいたあと店主に 自分が勝浦に引越したばかりですと 自己紹介してから 今のところに店をお持ちになった経緯を尋ねてみますと 「たまたまです」と   東京からの移住であるとは伺ったのですが それにしてもなぜ千葉県の里の中に店を構えたのかは気になるところでしたので さらに質問を重ねましたところ 「すべてたまたまなんですよ」   いやいや、たまたまでそんな珈琲屋さんができる訳はないとは思うのですが   私自身もたまたま (ではなく人事部の方が私のキャリアを慮ってくださったから) 勝浦に住むことになったわけですが それを「運命」とか言ってしまうと すごく重い思考になってしまいます。   しかし「たまたま」という響きの中には 様々な人間関係の恩恵が連鎖する過程を 大き過ぎる網目で捕らえているような感じで   きっと店主ならではの歴史があるはずなのです。     後日また朝市で古本屋さんに Hugさんに行ってきたけど、そもそも何故 あのお店を紹介してくださったのですかと 尋ねましたら   珈琲がダントツ美味しいからですとのお答えで   間違いなく美味しい珈琲ではありましたが まだまだ謎があるような気がしまして   たまたま、の話をしましたところ 初めての人で様子を見られたのでは ということでした。   こちらのブログでは書けませんが さすがの経歴をお持ちの方のようでして   個人的にではございますが 何度も通ってみたいお店となりました。  

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勝浦

2026/01/27

地酒 木戸泉の蔵元へ

このたびはレストラン旬彩でお楽しみいただいております 日本酒「木戸泉」の蔵元を訪ねてまいりました。   木戸泉酒造さんは千葉県いすみ市内に拠点をおいて 明治12年からお酒を作られています。   販売所の店員の方に、木戸泉の特徴を伺いますと 今リブランディングして2年目になるところで 酒を熟成させる方向で提供しているとお話を伺いました。   さらにレストランでお客様に 木戸泉をどのようにご紹介してほしいと思われるかを尋ねましたところ、   一言で言えば「思いやり」を伝えるお酒です   ということなのですが その背景には奥深いエピソードがございました。   とてもこのブログではお伝えしきれないのですが ごく簡略化して申し上げますと   三代目の蔵元の方が戦時中に 兵士の人たちが質の悪いアルコールに頼って生き残るも、 かえって身体を壊してしまうのを目にする中、 本人は一滴も飲まずに帰国し 本当に身体に優しいお酒を作りたいと決意されたそうで、 添加物を一切使わない酒造りや 原料のお米も無農薬米を使うなど 採算度外視で研究を続けられたそうで 今でもそのDNAを受け継いでチャレンジを続けられているそうです。   千葉県の地酒で素晴らしい蔵元がたくさんあり レストランで皆様に提供できることを とてもありがたく、嬉しく存じます。   当レストランの腕を振るった料理と一緒に お酒をお楽しみいただけることを 心よりお待ち申し上げております。

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勝浦

2026/01/08

房総コーヒー探訪記 その1

皆様こんにちは。寒さが厳しく感じられるこの頃ですが いかがお過ごしでしょうか。   わたくし兵庫県から千葉県勝浦市にまいりまして、 この土地を知るには やはりまず朝市に行くのが良いかと思いたち、 早速に出かけてまいりました。   平日に行ったので 出店数も限られてはおりましたが、 初めての朝市の空気感は 温かなものが感じられました。   野菜を売っている出店者に、 私最近引越して来たばかりなのですよー と話しておりますと 隣の古本屋さんが声をかけてくださり   なんとその人は 千葉県の裏観光案内人と自己紹介されて、 自分で千葉県を紹介する冊子を 作っている方なのでした。   本を手に取りますと 千葉県でいろんなことを究めている方が紹介されていまして、 これは奥が深いなぁと感激いたしました。   古本屋さんの手作りの本の中に コーヒー屋さんが紹介されていて、 いつか絶対行ってみたいと思ったのと   もしかしたら 自家焙煎のコーヒー屋さんを訪ねると、 千葉県のディープな文化や価値観に 出会えるのではないかと直感しまして シリーズとして房総のコーヒー屋さんを ご紹介するブログを書いてみたい と思いたった次第でございます。   後日また朝市で古本屋さんに伺い 「房総のパンⅡ」 という本を手に取ったところ、 鯖サンドの美味しいお店があると その場で教えていただきました (その本にも紹介されています)。 鯖サンドが気になってしまい、 その後即そのお店に直行することにしました。   コーヒー探訪記とタイトルを打って はじめにサンドウィッチ屋さんを ご紹介するのもおかしいですが、 その流れがあって 素敵なコーヒー屋さんに出会うことになります。   さて、鯖サンドが美味しいというのは パン屋さんでありまして さが野というお店になります。   https://share.google/6ntZsrFJAqx5Jyqap   その店主は世界中を旅してきた方で ご縁あって鴨川に 移住してお店を持たれたのでした。 店主に鴨川でおすすめの場所を伺ったところ 長狹街道にたくさん素敵なお店がある と教えていただき   長狹街道×自家焙煎コーヒーで検索すると 鴨川市内に「カモガワ珈琲」 というお店があるのがわかりました。   話が長くなりましたが やっとコーヒー屋さんにたどり着きます。   カモガワ珈琲さんは 鴨川駅から徒歩5分程のところにございます。 KAMOGAWA COFFEE https://kamogawacoffee.com/   自家焙煎で豆売をしているのと お店でコーヒーもいただけます。   本日のおすすめを注文しまして待っていると ドリップをしているところを見てみるように 声をかけてくださり (そんなコーヒー屋さんは初めてです!)   コーヒー豆の量に対する 注ぐお湯の量で風味が全然変わってくる というお話を伺いました。   お店が混み合うときは なかなかそんな時間は取れない とおっしゃっていましたが、 コーヒーを知りたいという人には 丁寧にいろいろ教えていただけます。 本当にお話が楽し過ぎて 写真を取るのを忘れてしまい、 今回サンドウィッチの絵だけになってしまいました(言い訳でございます)。   店主は十年も移動販売を続いてこられてから 鴨川に定住したそうですが、 移住からの営業というのは アウェイな状況で経営をされる というかたちになり苦労も多い中で いかにお客様にコーヒーの楽しみ方を伝えるかに重点をおいていらっしゃるそうで、 房総に来て新しい道を切り拓いている素晴らしい方の一人であると思い至りました。

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