東急ハーヴェストクラブ有馬六彩/VIALA annex有馬六彩

東急ハーヴェストクラブ有馬六彩&VIALAの眼下に広がる有馬温泉街。
温泉によって育まれた長きにわたる歴史と文化がいまも色濃く残っている。
有馬ならではの伝統工芸もその一つ。
江戸時代には筆屋町、籠屋町、鍛冶屋町などの町名があったという。
今回は光沢ある絹糸できらびやかな文様を描く有馬人形筆と、
伝統的な技法で作られた素朴で繊細な風合いの有馬籠に注目。
地場工芸の技と歴史を感じる街歩きに出かけてみたい。
有馬人形筆をご存じだろうか。美しい文様の筆を立てると、上部から小さな人形がひょっこり顔を出すというユニークな一品。このからくり筆は、飛鳥時代に孝徳天皇の后が有馬温泉での逗留中にご懐妊されたという故事にちなみ考案されたそうだ。以来、子宝授与の縁起物として有馬を代表する工芸品になったという。
また、有馬人形筆の特徴の一つが、筆管に施された見事な細工だ。竹の筆管に2~7色の絹糸を巻き付けることで模様を描いていく。日本の伝統文様である市松、青海波、うろこ、矢がすりを基本に、組み合わせや色を変えることで独自の模様を生み出す卓越した職人技。すべて手作業のため、熟練した職人でも一日に制作できる数は限られる。
現在、有馬温泉街で有馬人形筆を扱うのは湯本坂に店を構える「灰吹屋西田筆店」だけ。色とりどりの商品が並ぶ店頭のすぐ奥では、手作りする様子も見ることができるので、ぜひ覗いてみてはいかがだろう。


有馬籠とは、六甲山系で採れる上質な竹や笹を使って編まれた竹工芸品のこと。起源は安土桃山時代に遡り、文献には豊臣秀吉が正室・ねねに有馬籠を贈ったとの記述もあるなど、古くから湯治客の土産品として親しまれてきた。また、千利休が有馬で開かれた茶会で着目し、花籠として愛用したことで、茶道界でも重宝されるようになったという。さらに明治6年には、ウィーン万国博覧会にて優秀賞を受賞したことで、世界的な知名度を獲得。現在は兵庫県の伝統的工芸品にも指定されている。
しかしながら現在、こうした有馬籠を継承しているのは、有馬温泉街に店と工房を構える「竹芸有馬籠くつわ」のみとなっている。職人が丹精込めて編み上げる有馬籠には、その代名詞とも言われる白く滑らかな真竹を使った「せせらぎ籠」をはじめ、猪名野笹を使った素朴な風合いの瓢(ひさご)籠、文庫入れなどがある。「竹芸有馬籠くつわ」には、これらの有馬籠のほか、カトラリーやザルなど日常で気軽に使える竹工芸品も多数揃っているので、お土産探しにもぴったりだ。



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