東急ハーヴェストクラブ有馬六彩/VIALA annex有馬六彩

瀬戸内海東部に位置し、イザナギとイザナミの二柱の神が
最初に生み出した地と伝承される淡路島。
絶景スポットや名産の玉ネギ、淡路牛など、さまざまな魅力があるが、その一つに“香り”がある。
日本書紀には島に流れ着いた香木を朝廷に献上したとの記述があり、
香木の伝来地として日本の線香発祥の地とも言われている。
さらに近年は香りをテーマに町おこしが進められているという。
東急ハーヴェストクラブ有馬六彩&VIALAから淡路島へは車で約1時間。
名湯に癒される有馬の旅に、
芳しい香りに包まれるリトリートを組み込んでみるのもおすすめだ。
My Harvest



神戸から大海原を見下ろしながら明石海峡大橋を渡る。この橋は全長3911m、世界最大級の吊り橋でその美しい姿からパールブリッジの愛称でも知られている。やがて橋を渡りきると景色は一変し、自然溢れる淡路島に到着する。
この淡路島の西海岸を見下ろす丘に立つのが、香りをテーマにした複合施設「パルシェ」だ。こちらを訪れたら「香りの館」でオリジナル香水づくりを体験してみたい。香水づくりではまず、天然の花や植物から抽出された24種類のエッセンシャルオイル(精油)の中から、最初に香るトップノート用、次に香るミドルノート用、そしてゆっくり立ち上るベースノート用をセレクト。各ノートは3種類ほど選ぶとバランスのよい香水になるそうだ。選んだ精油は適量をエタノールの入った香水瓶に滴下し、試験紙に吹き付け出来上がりを確認する。約3週間置くとアルコールの角がとれ、香りを約1年程愉しめるという。
このほか、精油とドライハーブを用いるハーブ石鹸づくりや、畑で摘み取ったハーブや花から精油やフローラルウォーターを抽出するアロマ蒸留体験なども興味深い。







「パルシェ」の敷地内には「香りの館」のほかにも、香りをテーマにしたさまざまな施設が点在している。
「フクシア大温室」では、約25種類のフクシアをはじめ、ブーゲンビレアやストレプトカーパスなど、色鮮やかな花が愉しめる。「パルシェ大農園」では、季節ごとにさまざまなハーブや草花が一面に咲き、摘み取り体験もできる。「ハーブガーデン香りの小道」は約50種類のハーブが植えられているので、瀬戸内海のオーシャンビューを背景に散策しよう。
また「香りの湯」では、深さ1200mから湧出する天然温泉を堪能したい。泉質は弱アルカリ性で、肌がすべすべになるという美人の湯として知られている。瀬戸内海を望む展望露天風呂にはローズヒップやセージ、月桂樹など四季折々のハーブが浮かべられ、寝湯、歩行湯、サウナなどバリエーションも豊かだ。
カフェやショップ、宿泊施設もあるので、たっぷり時間をかけて香りに癒されるのもおすすめだ。
淡路島での香り体験として、日本伝統の線香にも触れてみたい。この島の線香づくりの歴史は古く、江戸時代には船運の要衝として香木が調達され、いまも淡路島は国内シェア半数以上誇る。中でも古くから日本で唯一線香屋が軒を連ねる江井エリアは線香通りもあり、町じゅうにはそこかしこによい香りが漂っている。
江井にある創業120年の淡路梅薫堂も、その一翼を担う線香工場だ。工場にはギャラリーが併設され、ガラス越しに職人の手仕事を見ながら線香を購入できる。また、さまざまな体験メニューも用意されているので挑戦してみるのもおすすめだ。お香づくり体験では、原料であるタブ粉(タブの木の樹皮を粉末にしたもの)に好みの香料と水を加えて乳鉢でよく練り、型にはめて完成させる。そのほか匂い袋づくりや、工場で線香職人を手伝うという貴重な体験も愉しめる。


体験できる施設